8.埋没法による二重まぶた手術の方法6
二重まぶた手術の方法としての埋没法には、もう一つの欠点が有ります。埋没法の二番目の欠点として、埋没糸という異物を使った手術に起因する点です。これはどういうことかというと、糸の結び目が表から気になることがあるということです。もちろんこれは目を開けている時は全然わかりません。目を閉じている時、皮膚の直下にある糸の結び目が、まるで小さな粒のようにコロコロとして見えることがあるのです。埋没法で使う糸は、たとえどんな材料を使ったとしても、人間の体にとって異物であることは変わりません。ですから、その異物の周りには、往々にして異物反応による小さな肉芽腫ができます。それが表から見ると小さな粒のように見えることがあるわけです。
こうした現象に関する予防策は幾つかあります。その方法、対策の一つが、できるだけ細い糸を使用して、しかも結び目を小さくし、糸の結び目はできるだけまぶたの筋肉(眼輪筋)の中にしまい込むようにすることです。また同様に、結膜側に糸の結び目を置く術式も報告されています。ですが、手術手技上やや煩雑であり、もしも元に戻したいと患者からの希望があった場合、その際には抜糸が難しいと考えられます。またこの方法を採った場合、角膜障害の可能性を常に内在しており、従って安全な方法であるとは言えません。さらに埋没糸の掛け方、特にまぶたの裏側の糸の掛け方によっては角膜障害の可能性があります。この原因、メカニズムはまた機会があれば別に詳しく説明しますが、いずれにせよ難しいところでは有ります。
先にも紹介しましたが、埋没法による二重まぶた手術の長所の一つが、比較的簡単に二重まぶた手術を行なうことができる、という点です。皆さんもこのような広告コピー、キャッチフレーズをご覧になったことがあるかもしれませんが、例えばメイク感覚で二重まぶた手術を受けることができるといった特徴があります。そんな埋没法の利点を活かすために、可能な限り外科的侵襲の少ない術式に簡略化していくことは大切ですが、もっと重要なことがあります。それは眼球に対して悪影響を及ぼさない、安全な方法が選択されるべきということです。従って比較的安全な二重まぶた手術の方法として、この後紹介する「瞼板上端固定法」という方法が最もよいのではないでしょうか。これも埋没法の一種ですが、また機会があれば、その一番よいと考えられる二重まぶた手術方法を紹介します。