10.埋没法による二重まぶた手術の方法8
皆さんも二重まぶた手術を行なう美容外科やクリニック等の広告、宣伝をご覧になったことがあるかもしれませんが、「埋没法は糸で留めるだけの簡単な手術である。」、などと雑誌等に時々宣伝されています。ですがもしもこのような宣伝がなされると、埋没法は本当に体にやさしく害のない方法である、と多くの人は錯覚してしまいます。しかし、言い方を換えると、埋没法は糸という異物を埋め込む方法です。異物は所詮異物であり、身体にとっていいものではありません。従って結局のところまぶたの健康には良くない手術とも言えます。つまりは、身体にとっての異物である埋没糸を抜糸することも、常に念頭に置いておかなければなりません。
それでは何故抜糸を受けるのでしょうか。その理由としては以下のような事情があるようです。
・二重ラインのデザインが気に入らなかった。
・二重ラインが浅くなったり、或いは消失してきた、。
・糸が青く透見されたり、シコリができた。
・牽引感や重圧感或いは違和感がある。
・埋没糸によるアレルギーが出た。
・眼のゴロゴロ感や目やに、眼の痛み、充血といった角膜刺激症状等が現れた。
埋没法で二重まぶた手術を行なう場合、その糸の処理が問題になる、と言ってもいいでしょう。糸はいくら細く無害な物質で作られている、といっても所詮人体にとっては異物であることは変わりありません。また埋没法に使う糸が劣化、変性してしまうこともあり、これも問題になります。
ここでも埋没法を謳った二重まぶた手術の雑誌宣伝を例に挙げますが、そこでは例えば、「糸は医療用で溶けることのない永久糸であるから安全性に問題はない。」とされていたりします。しかし、埋没法の糸として用いられることの多いナイロン糸は、実際のところ経年変化で劣化変性します。そして十年も経過するとボロボロになってしまうのです。もしも埋没糸が劣化断裂すると全部が抜糸できず、その結果一部の糸が残存することにもなります。また埋没糸の周囲にシコリや、瘻管(ろうかん)が認められることもあります。瘻管とは難しい言葉ですが、身体の組織器官等に形成された異常な導管のことです。
また抜糸の方法には、所謂皮膚側アプローチと結膜側アプローチとがあります。皮膚側アプローチには皮膚を切る長さによって穿刺(せんし)切開法、小切開法、全切開法があります。ほとんどの埋没法では、皮膚側に埋没糸の結び目があるので、基本的な抜糸方法としては皮膚側アプローチであり、しかも傷跡の短い穿刺(せんし)切開法を行っています。